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 記憶が定かではないけれど、たしか2003年頃だったと思う。当時私は23歳。子供の頃から見ていて大好きな番組「世界ふしぎ発見!」でフランスの田舎町が紹介されていた。それはまさに「ふしぎ発見」と言うにふさわしい、本当に不思議な町。当時からフランスに憧れていた私は強烈な印象を受け「絶対、いつか、ここに行く!!」と思った。それがオートリーヴという町にある、この「シュヴァルの理想宮」でした。

 それから何度もパリへ行く機会はあったけれど、なかなかオートリーヴまでは行けなかった。調べてみると、どうやら非常に行きにくい場所にあるらしい。しかも情報があいまいでとても少なかった。日本から旅行で訪れる限られた日数では「パリから日帰りで行ける場所ではない」ということが、なかなかハードルの高いものだったのです。

 そんなわけで結局「行きたい!」と思ってから10年も経ってしまった。パリに住むようになり、徐々にシュヴァルの理想宮の情報も増えてきて、ようやく2013年10月にリヨン1泊旅行も兼ねて行くことができました。




 旅行の直前になって頼りにしていた理想宮の情報サイトがなくなってしまい、ちょっと焦りました。一番重要な乗り換え時間やバス停の場所、オートリーヴの地図や実際に行った人の感想などが細かく書かれていたのでとても役立つサイトだったのです。印刷しそびれてしまったので地図もなくバス停の場所もあいまいなまま向かいましたが、何とか理想宮まで到着することができました。

 この旅行記では「シュヴァルの理想宮に行きたい!」と思った方の少しでもお役に立てればと思い、出来るだけ細かく行き方を書いてみました。もちろん時間が経つと変更点もあると思いますので、最新情報とは別に参考程度に読んで頂ければ幸いです。

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 まずはパリからTGVでリヨンまで。到着してすぐに駅の券売機で翌日の Lyon Part Dieu(リヨン・パールデュ)―St Vallier sur-Rhône(サンヴァリエ・シュルローヌ)間の往復チケットを購入しました。二人分往復で52.40ユーロ。1日目はリヨングルメを堪能し(2013年10月の日記参照)、2日目の朝一番でシュヴァルの理想宮を目指しました。

 5:00起床でホテルをチェックアウト。荷物を預けてからリヨン・パールデュ駅へ。駅構内のスターバックスでラテとスコーンを朝食に買って、6:20発の列車に乗りました。←写真はこのときのもので明るく綺麗な車両でした。早朝なのでまだまだ外は真っ暗です。


 電車に揺られること約40分。7:09にサンヴァリエ・シュルローヌ駅に到着。まだここでも真っ暗!このあとに乗るオートリーヴ行きのバスが7:40分発だったので本当はもう1本後の便でも間に合ったのだけど、念の為早めの列車にしました。万が一遅れたらバスに乗れなくなってしまうし、1日4本しかないバスなのでこれを逃すと今回は理想宮まで行けなくなってしまう…。リヨンから日帰りで理想宮を目指すにはこのサンヴァリエまでの列車と、オートリーヴまでのバスの時刻をしっかり下調べしておく必要があります。

 リヨン―サンヴァリエ間の列車の時刻はこちらのサイト↓で検索しました。時期によって時刻表は変わります。
http://www.voyages-sncf.com/billet-train/

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 ←こちらがサンヴァリエ―オートリーヴ間のバス時刻表。これは年に一度更新されているようで、毎年8月頃に9月から1年間の時刻表が発表されています。フランス語を解読する必要がありますが、1年を「学期中」「プチバカンス」「夏バカンス」の3つに区切り、さらにその中で曜日別に時刻が変わります。私が行った日は10月25日(金)だったので、「プチバカンス」中の「V(=Vendredi、金曜日の意味)」の時刻を見ます。

 この時刻表はシュヴァルの理想宮の公式サイトのフランス語ページ(http://www.facteurcheval.com/)にリンクがありました。「VISITES」ページの下の方にサンヴァリエ・シュルローヌ駅からの行き方として〝Voir les horaires de bus(バスの時刻表を見る)〟というリンクがあり、PDFファイルが開きます。






 サンヴァリエ・シュルローヌ駅を出て、階段を降りると太い道路に出ます。渡った側にオートリーヴ行きのバス停がありました。ただこのバス停は位置が変わることもあるらしく、確認が必要です。今回はこのバス停がちゃんと見つかるか?というのが一番不安でした。駅前を少しウロウロしたので、早めに行っておいて良かったです。ここで7:40まで待ちました、、、10月末はすでに寒~い!

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 これがバス停です。ちょっとずつ空が明るくなってきました。私たち夫婦の他にはおじいちゃんが一人だけ待っていました。このおじいちゃんを見かけた方が他にもいるようです(笑)。オートリーヴでは降りず、まだ先まで行っていました。

 バスは7:40を過ぎても来ず。45分になっても来ない。この駅が始発なのに遅れるなんてことはあるのか?!だんだん不安になってきましたが…でもおじいちゃんもいるし!!かなり心強かったです。





 そしてようやく7:50頃にバスが来ました。あ、ちょっとおじいちゃん写ってますね(笑)。常連さんのようで、運転手さんにゆで卵をあげて、一緒に食べていました。遅れているにもかかわらず恐るべきノンビリペース。田舎をなめちゃいかんです…。

 乗客は結局3人だけ。でもバスは大きな観光バスのような車でした。

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 車内で一人2ユーロ払います。乗るときに運転手さんに「シュヴァル」や「オートリーヴ」と言って確認しておくと安心です。同じ場所にスクールバスが発着するという情報もあるので要注意です。サンヴァリエからオートリーヴまでは約50分。畑や森の広がるのどかな町を通っていきます。







 8:20、予定より10分早くオートリーヴに到着しました。ここが到着した駐車場のようなところ。前日にたくさん雨が降ったようで、道の所々が泥でぐちゃぐちゃになっていました。そしてリヨンよりも気温が低く、結構寒かったです。

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 近くに帰りのバス停もありました。工事中(?)の場所があちこちにあるのでごちゃごちゃしていましたが、ちゃんと帰りのバスもここに来ました。帰りは10人くらい乗客がいました。









 バス停近くにあった街の地図→です。この写真のみクリックすると拡大画像が出ます。

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 理想宮の開館(9:30)まで時間があるので、先にお墓と郵便局を見学することに。町中に入って西側に進む。とにかく小さい町なので、ほとんど迷うことはありません。すぐに大きな教会につきあたる。意外と町中の様子は新しい。理想宮が観光地として成り立つようになって、新しいお店や住人が増えたのかな。




 教会の前で南へ曲がる。少し細い道に入っていくところに小さく標識があって安心。「Tombeau du Facteur Cheval(郵便配達員シュヴァルの墓)」と書かれています。確かにここから徒歩10分ぐらいでした。街中とは違ってポツポツと一軒家があり、羊がいたり、畑があったり、のどかな道です。

 羊に向かって「メェェェェェ」と言ったら、みんなで「メェェェェェ」と返してくれた(笑)。でもその声を聞いて、何事か!と飼い主が飛んできて迷惑そうな顔をされてしまった…。

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 こんな道をどんどん進みます。なかなかお墓は見えませんが、1本道なので迷うことはないと思います。








 ようやく墓地が見えてきました。そして遠くからでも「あれがシュヴァルのお墓だ!」とすぐ目に入る分かりやすさ。こじんまりとしていますが綺麗に手入れされた墓地でした。

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 西洋の墓地らしい、個性豊かな墓石たち。派手に飾り付けされ、華やかで明るい雰囲気ですね。パリでも観光客が訪れる墓地がいくつかあるけれど、緑いっぱいの公園みたいでのんびり散歩するのにも良い場所になっています。あれだけ風通しが良くて明るいと、墓場が怖いとは思いにくい。






 こちらがシュヴァルのお墓。全方位からじっくり見ても飽きない面白さ。人の個性ってこうあるべきだというお手本のような作品。シュヴァルの家族の名前がたくさん彫られていました。「私はこんなところに入りたくない!」と思った人も絶対いただろうな(笑)。

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 墓地をあとにして、町中に戻る。1本賑やかな横道(Grande rue)があるので、そこを歩いていくと郵便局を発見。ここがシュヴァルの働いていたところか!と思っていたら、横の小さな広場にポツンと胸像がありました。







 もうちょっとましな胸像を作れなかったんだろうか・・・と思ってしまった。写真で見る顔と似てると言えば似てるけど、どういうわけかマンガちっくな仕上がりになっている。こういうのは似てればいいというものでもないでしょうに。

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 そろそろ開館時間が近づいたので、理想宮へ向かいます。道端にはこんな表示もあってわかりやすい。左が理想宮、右が胸像です。








 9:30、会館直前。まだシャッターが閉まっています。こんな立派な入口があって、ちゃんと外からは理想宮が見えないように出来ているんですね。

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 そしてとうとう夢の理想宮を見学です!日記の方にも書いたけれど「思ってたよりは小さい」と何度も聞いていたので、とんでもなく小さいものを想像していたおかげでそれよりは大きく思いました。こんなもの(!)を一人でこつこつ何年もかけて作ったというのが他にはない魅力ですね。

 階段がついているので、上にも登れます。じっくり見て11:00頃までいました。オープンしてすぐは貸し切り状態でしたが、お昼にかけてだんだん見学者は増えていきます。みな車で来ている人たちでした。バカンスシーズンだったので子供連れで遊びにきている家族もちらほら。たしかにこういう壮大な秘密基地みたいなものは子供は大好きだろうなぁと思います。





 隅から隅まで何かがある。すべてがシュヴァルの作ったもので埋め尽くされています。これは天井についていたシャンデリアのようなオブジェ。

 全体の感想として、意外だったのはもっと「明るいもの」だと思っていたけどそうではなかったという点かな。自分のこだわりで自分の好きなものを凝縮した、あっけらかんとした大作なのかというイメージがあったけど、シュヴァルさんは周りから理解されないことで結構傷ついていたのかも、という気がしました。

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 最後に併設のお土産ショップへ。特に魅力的に思えるものはなく、何も買いませんでした。







 あ、でもこのポスターはちょっと欲しかった。シュヴァルはフランス語で「馬」という意味です。

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 理想宮を出て、再びGrande rueへ。お昼ごはんにこのパン屋さんでピザを買いました。温めてもらうのを忘れて、近くのベンチに座って食べようとしたら「冷たい!」。3分の1ほど食べたけど、我慢できずにもう一度お店に戻って「温めて下さい…」とお願いした。食べかけだったけど、快く温めてもらえました。アツアツになって、結構おいしかったです。


 帰りのバスは11:48発。これも遅れて来て11:55に出発。12:25にサンヴァリエに到着し、またリヨンまで列車。12:48発のチケットを取っていました。駅で刻印も忘れずに。

 以上でシュヴァルの理想宮の旅行記は終わりです。このあとは夜までリヨンでグルメ&お土産探しを楽しんで、21時頃のTGVでパリに戻りました。 

 リヨンとセットで充実した1泊2日の旅行になりました。シュヴァルの理想宮へ行くのはよっぽどのことがない限り一生に一度だと思うので、何もハプニングなくたどり着けて良かったです。もうこれで理想宮に関しては思い残すことはない!

 これから理想宮へ行かれる方も、良い旅を。(2013年10月)

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